FC2ブログ

記事一覧

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

続きを読む

三島由紀夫「金閣寺」読書ノート

 金閣寺読書ノート 「金閣寺」は10章から成り立つ連載小説で昭和31年1月より10月までの十ヶ月間に渡って「新潮」に連載された。昭和25年夏に実際に起きた事件を題材にしている。 新潮文庫「金閣寺」は正味274ページから成り、1ページが41字×18行であるので、これは400字詰め原稿用紙にして500枚程度の長編小説ということになる。三島はこれを毎月50枚のペースで書き進んだことになる。 以下()内は...

続きを読む

海と牧童(3)

海と牧童(3) ある日少年は中の泉を訪れた。 当然そこにはあの牝羊が自分を待っていてくれると思ったのである。 ところが彼女は居なかった。 少年はがっかりして、いろいろ思い惑ってみたが、仕方のないことでもあり、牧場を牝羊探して歩きまわった。 しかし、その日も、また次の日も、その翌日もどこにもあの牝羊は見当らなかった。 どうして彼女は中の泉に居ないのだろう。何よりもどうして彼女は自分の前に現れないのだ...

続きを読む

海と牧童(2)

海と牧童(2)  ある日、少年は牧舎を出ると「中の泉」と呼ばれる小さな泉に向かった。 広い牧場には他にも4つの泉があって、いつも羊たちが群れていたが、この中の泉にはあまり集まらなかった。 何故かと言うと、この泉の周辺には羊たちの足を傷つけやすい瓦礫が随分転がっており、あっちこっちに茨の小さな茂みがあったから。 牧童の今日の仕事は、この瓦礫を取除いたり、茨を刈込んだりすることだった。 泉に着いて、今...

続きを読む

海と牧童(1)

海と牧童(1) 春先の風は時に強く剃刀の薄刃のように少年の頬を撫でつけていく。産毛が陽光にきらめく柔らかい皮膚は、その度ごとに鋭く傷つけられているかのようだ。 少年の、透き通るように白い、両手の細かい指が、横笛をそのなめらかな唇に寄せている。 流れる曲は悲しい憧れにも似た、細やかなさざなみのようである。(なんてきれいな少年でしょう)最初、牧場にやって来た彼を見て、羊たちは皆、目を細めたものだった。...

続きを読む

「夢の中の永遠」(4)

「夢の中の永遠」(4) 「それより、あなたもBBSを開局しませんか。いま、パソコン通信をやっている環境にホストシステムのソフトさえあれば、単回線ネットならすぐにでも開局できるんですよ。幸い、わたしのところのシステムも、フリーソフトのものですから、そのまま使える形にしてあなたに転送してあげますよ」  深刻な話の間にも笑みを絶やすことのなかったシスオペは、今度は熱心にホスト運営を勧めた。そういえば、フ...

続きを読む

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。